ケチャップのないオムライス【短編】






「あぁ、すいません。綺麗だなと思って…」







照れもなくスラリと出たその言葉に胸が高鳴った。


言い慣れているのかな、


でもこんなに可愛い子が
女性に綺麗だの可愛いだの言いまくっているとは到底思えない。









「あなたこそ、綺麗ですよ」





顔の火照りはきっと見えていないはず。暗い店内に感謝した。