ケチャップのないオムライス【短編】



「それ、何人に言ってるんですか?」
「君にしか言ってないよ」

梅原さんは冷静に言った。
私が少し戸惑いを見せても。


「遊んでるんですよね。
私は遊ばれるなんて、嫌です」


「そこを突かれたら…何とも言えないなけど。

でも今は、君に会ってからはもう遊ぶのはやめたよ」


「私ぐらいだったら落とせると思ったんですか」


可愛くないな、私。自分で言っておきながら思った。