そして少しオシャレをして、あたしは外へ出た。


世田谷までタクシーを走らせる。後ろめたい気持ちとは裏腹に、自己中なあたしの気持ちがやはり優先されるの…


マンションのオートロックに暗証番号を入れて、あなたの部屋へ行く…


ピンポーン

ガチャッ



「…仁志くん……」


あたしはあなたの手を取った


「…ユメノ………入って」



あたしはコクリと頷いて、あなたに手をひかれて部屋へ上がった。


女の匂いがする…


あなたの部屋は居心地が悪いのに…



「…仁志くん……」



あなたの名前を呼んであなたの胸に顔をうずめた


居心地が悪いこの部屋の中で、否…この世界で一番

あなたの腕の中は居心地が良いの…