震える手で職員室のドアをこんこんと叩いた。 「…失礼します。」 少し小さな声で言う。 すると、先生のほとんどが私に注目する。 …こうゆうの、苦手だな。 1人の先生が、私に向かって歩いてきた。 「君が、如月亜美さんだよね。校長から聞いてるよ。ついておいで。」 30代前半くらいの男の先生は、そう言うと優しく笑った。 「僕の名前は、山内健。今日から君の担任だから、よろしくね。」 山内先生の笑顔で、私は少し安心できた。