―――え?
「きゃあぁぁぁ!」
私は大声で叫んだ。
悠くんでも、未来くんでも、響くんでも、楓くんでもないっ!
この声は…誰ぇぇ!?
「…みちゃん!亜美ちゃん!!」
楓くんの呼ぶ声がして、私は我にかえった。
「今の、春斗だよ。大丈夫?」
楓くんは私の肩を優しくポンポンっと叩いた。
「…え…。春斗くん…?」
顔に涙を浮かべ、振り返った。
後ろには、無表情な男の子が立っていた。
この人が、春斗くん…。
やっぱりカッコいい。
「……うるせぇ。」
春斗くんは一言そう言った。
―――なっ!うるせぇって何よ。後ろから来たのはあなたでしょ!
なんて言えるはずもない…。
