「これこのままにして、帰るか」



彰君そう言いながらもうかんべんしてくれよって顔をしていた。



しかも半分冗談、半分本気みたいな顔しているしね(笑)。



ま、彰君そんな事を言ってもちゃんと最後には連れていくんだけどね(笑)。



「あ、あははは。さすがにそれはまずいよ」



「だよなぁ」




「おーい、アサちゃーん。ここで寝ると風引くよー」



あたしはアサちゃんの元へ駆け寄って声をかけてみた。



すっごい虚ろな目をしてるよぉ〜。




「うー?」



変な声を出すアサちゃん。



「仕方ない。背負って帰るか」




やれやれって言いながらアサちゃんを背負い始めた。



ほら、ね?



「うん。彰君、頑張って」



星がたくさんキラキラしている中、あたしたちはゆっくりと歩き始めた。



そう、この物語はまだ始まったばかり。