香代の隣の席の男子は林竜也(ハヤシリュウヤ)
という空町第三小学校出身の子だった。

林くんは眼鏡で理数系って感じの
派手なタイプではなかった。


「話しかけられない空気…。それに比べ
て佑美の隣はいいなー!」
香代の言葉に隣の子を私は横目で見た。

その子の名前は咲良奈々香(サクラナナカ)という
海町第一小学校出身の女の子だった。
小柄で可愛い感じの子でキツい印象も別になく、前髪をピンで上げてる髪型がとても似合っていた。

「でも少人数学校だったみたいだから、少し壁がある感じなんだよねー。」

「お互いに大変だよね…」

そんなことを言っていると
教室のドアがガラガラと開いた。