「もう忘れたい。」

あえて私は「忘れたよ」という言葉を無意識に避けてしまっていた。

忘れてないもん。
なんなんだ、恋と言う感情は。


でも忘れたいと思えば忘れられるのだと
このときの私は思っていた。


「過去の話は置いといてっ!新しいクラスだよーーー!緊張するっ!」


すごい!知らない子ばっかだ!

「あ“。また同じクラスになったよ…」
香代の目線の先を見て笑顔が消えた。

その目線の先には
小学校からの幼なじみ松木海斗(マツキカイト)がいた。

またかよ…
嫌なやつじゃないけど
好きじゃないやつ。

なぜか龍佑との出来事も知っていた。

一番こいつと話したくないことの
1つに認定してやろうと思った。