【完】続・狼王〜全国一の暴走族とわたし〜

別に、睨まなくてもいいのに。


そりゃあ分かってるよ。蓮と私が不釣り合いなことくらい。


だってこんな容姿、女が黙ってるはずがないし。


でも、私は蓮の容姿だけを見てる訳じゃない。…蓮が誰よりも仲間思いで、優しいところが好きなんだ…。


蓮って私の何処が好きなんだろ。こんな何でもない普通な、私の…


「…れい!……おい、美玲!」

「は、はいっ!?」

蓮が私を呼んでいることに気づかずびっくりしてしまった。


「んだよ、ぼーっとして。やっぱり…具合悪りぃのか?」


そう言うと私の額に手を当ててきた。


「熱は…なさそうだな。」