【完】続・狼王〜全国一の暴走族とわたし〜

「……で、以上です。

これが私の全てです。」


ふぅっと息を小さく吐き周りを見渡す。


誰一人として言葉を発さなかった。


すると、


「美怜…すまない‼︎」


とひろくんが頭を下げた。


「ひろくん!頭を上げて?

私は誰かに頭を下げさせたくて話したんじゃない!

やめて!ひろくんが謝る必要が…どこにあるの。

だから頭を上げて…お願い。」


ひろくんは静かに頭を上げた。


「私、決めたの。

逃げてばかりじゃ何も解決することなんてない。

私が守りたいものは守り抜く。

同じことは繰り返したくない。

あの人と闘うって決めた。

ここにいる皆や私と関わりある人全員傷つけない。

あの人の思い通りにはさせないから。」


これだけは絶対に…。