【完】続・狼王〜全国一の暴走族とわたし〜

「じゃあ美怜は…俺らの組を守るために神田のとこに行ったのかよ…!」


大和が悔しそうに拳を握っていた。


「でもよ?美怜は神田と何も関係ねんだろ?

なのに何でそんなに神田は美怜に執着すんのか。」


大河がしかめっ面をしながら話していた。


「翼からこんな話聞いたんだ。

神田は今、自分の姪っ子を取り戻そうとしてるらしい。

これが美怜に繋がるかって言ったら…そうとは言えねぇ。

美怜が言うには神田とは赤の他人だって言ってる。」


「もし、赤の他人じゃ無かったら?

例えば…母親の旧姓とか。」


パソコンを操作しながら話す朝陽。


「それはねぇよ。聞いたら母親の旧姓は"染谷-ソメヤ"らしい。」