ドバッ!!
反射的に勢いよく起き上がる
だって…
い、いま、キ、キスっていったあ…!?
「び…びくったあ」
さっきより少し低めの声
体を起こした瞬間目の前にいたのは1人の男子生徒
すっごい驚いた顔で口をポカーンて開いている
切れ長なそのくっきりとした大きな目はずっとあたしを捉えている
あたしはただその目に吸い込まれるように目の前にいる彼の顔を見てしまう
てか、まず彼がここにいることやら、さっきの言葉やらで頭が真っ白で
放心状態になっていた
「せ、せんぱーい…?」
どんどん顔が近づいてきてそして目の前で彼の手が揺れる
覗き込まれる顔が、見えたり、隠れたり。
あ、やぱっ頭が真っ白で、ボーっとしちゃってたわ
「てか…え?こって夢…?」
なんか現実かあなんだか、わかんない。
「これってー…、どれ?」
また心配そうにあたしの顔を覗き込む。
て、てか、顔近い!!
「せんぱい、顔、赤」
そういった彼の手があたしの顔に近づいてきて
あたしの頬を撫でる。
へ?じんわりじんわりと温かい熱が頬に伝わってくる
