「実は僕…好きな人がいるんだ。そのコは心も容姿もすごく綺麗で、ちょっと素直じゃないところが可愛くて…すごく優しいんだ」
「へえ…」
そんな、女子として完璧なコ、この学校にいるんだ…。
「…でも、そのコには、好きな人がいる。だから、無理なんだよ、僕には…」
「何でそんなこと言うの?」
「へ?」
崎田はキョトンとこちらを見る。
「崎田、諦めたら終わりなんだぞ。」
「…!」
「告白する前から諦めてちゃ、チャンスも掴めないぞ?」
わたしはそう言って微笑んだ。
「和架ちゃん…」
そう崎田が呟いた直後、わたしの身体は――――
――崎田の腕の中にあった。