「未沙!
怪我ないか?」


蓮が心配そうに走ってこっちにきた。
別に怪我なんてないのに。


「ちょっとバランス崩してこけただけ
だから大丈夫!」


お尻をパンパンしながら立ち上がった。

それよりも....


「大丈夫ですか?」


自転車に乗ってた人大丈夫?
私の少し後ろで自転車がひっくり返っている。
制服からして、同じ学校だよね?


「いって〜
あー...、ごめん!君こそ怪我ない?」


おそらく打ったであろう膝をさすりながら
私の顔を見上げてきた

あれ?この人多分、同じ学年だよね...
まぁ、あんまり関係ないか!


「私は全然大丈夫です。
怪我してるならこれ使ってください」


そう言って私はいつもポーチにいれてる
絆創膏をその人に渡した。


「あ、ありがとう....」


「それじゃあまた!
蓮〜、ごめん!いこー!」


まだ膝をさすってるその人をそのままにして
蓮を、呼んだ。


「おまえ大丈夫なのかよ」


「全然、なんともないよ」


まだしつこく聞いてくる蓮を無視して
学校に向かった。