『アナタさ、』



ふぅ、とまたため息をついて、黒板の方をみた。

すると、木戸先生と目が合い、背筋が凍りついたような気がした。
とても、鋭い目で…
何だかイライラしてるようだった。

その目から逃れるように、私はまた窓の外をみた。

黒い雲が町全体にかかり、雨足は次第にひどくなっていた。

…傘忘れたな。
これは濡れて帰るしかない。