料理は温めるだけだったから、彼には待っててもらうことにした。
その温めてる時間の間にサラダとスープを出す。サラダは簡単に出来るキャロット・ラペ、スープはコンソメスープを作った。
キャロット・ラペは、ニンジンを千切りに切った後に酢、オリーブオイル、黒砂糖、塩、黒胡椒を混ぜたもの。調味料を何回かに分けて混ぜるのがコツ。
「他の料理が温まるまでこれを食べていてください」
『これはキャロット・ラペだな?』
「櫻木さんよくご存知で」
『昔フランスに来たときに食べたことがあってな』
「そうだったんですか」
次にチキンのクリームソースを出して、とりあえず出すものは出したから私も席に座って食べる。
『チキン旨いぞ美樹』
「本当ですか?お口に合いましたか?」
『本当本当。なあ燐』
『おかわりってあったりする?』
『燐。素直に旨いって言えよ』

