9709㎞の恋







それから数十分くらい歩く。普段通る道も誰かと一緒に話ながら歩くとより楽しい。1人で散歩をするのは好きでよく散歩してるけど、誰かと一緒に歩くのもいいと思った。



と、公園の駐車場が木と木の間から見えた。






「ほら見えますか?あそこが公園です」


『え?どこ?』


「ほらあの木と木の間から」


『あぁ、あれね。タクシーで少し時間かかったから1時間くらい歩くかと思ってた。30分もかかってないじゃん』





でも知らない道歩いたから結構歩いた感じするなー、と言って彼は背伸びをした。日本みたいに綺麗な道じゃなくて少しぼこぼこした道だから余計に疲れただろうな。






「タクシーで通った道を通って来たら40分以上はかかるんですよ」


『そうなの?じゃあ送ってもらってよかった』