「そう?でも今日はいつもより遅かったよね?ごめんね毎日。ホント、助かる」
亜美はそう言って私の前を歩き出す。
歩くたびに短いスカートがひらひら舞って、
ストレートの髪が夕日を反射して小川みたいにキラキラ光る。
カバンにぶら下げた大きなぬいぐるみが踊っているみたいだ。

楽しそうだけど、ファンデーションで隠しきれてないクマが目の下にある。
コーラス部って、大変そうだな。