「少なくとも、姉ちゃんみたいな女に何かされても嬉しくはない。むしろ不快」
おいで、玲緒。
真緒はそう言ってソファから起き上がり、玲緒を膝の上へと乗せる。
「玲緒、こんな姉ちゃんみたいなやつには引っかかっちゃだめだからな?まぁ、玲緒は俺の弟だから、女見る目はあると思うけど」
玲緒はもちろん、なにを言われているのかわからずにニコニコと笑っている。
うぐっ・・・・・何も言い返せない。
あたしだって、自分の容姿がどれだけダサいかとか、どれだけ可愛くないかとか百も承知だ。
ゲームのし過ぎで目が悪くなって、牛乳瓶みたいな眼鏡、髪はなんのアレンジもない一つくくり、化粧なんてとんでもない。
二次元の男子にばっか夢中で、現実の男子の目なんか気にしなかったせいもあって、オシャレなんか気にしたこともなかった。
そして、流行に疎い。
アニメなどの情報は誰にも負けない自信はあるけど。
はぁぁぁ、と大きなため息を吐いてソファに座り込む。

