三次元男子、攻略法。

そう自分に言い聞かせる。




幸いにも、聞こえていなかったのか浜崎斗真が何か言ってくる様子はなかった。




「いやー、でもあれだね。感動の再会？みたいな」




放課後、一緒に帰りながらなっちゃんがそう口を開いた。




「ないない。もうなんとも思ってないし。若気の至りってやつですよ」




なっちゃんを横目に、あたしはスマホをしながら歩く。




画面にはもちろん海人先生の姿。




はぁ。いつ見てもかっこいい。




もう何度目かのシーンだが、飽きる様子は全くない。




が、まだまだ始まったばかり。




これからが見どころなのだ。