『それじゃ、麗空、西野をご案内して差し上げなさい。』

『かしこまりましたわ。お母様。』

私は、西野を連れて、応接間を後にした。

『ここが~で、こっちが~となります。何か疑問点等がありましたら、執務長のあなたのお父様に聞いて。』

『かしこまりました、お嬢様。それと、お嬢様は私に対して敬語はお使いになりませんように。』

 
『どうして?』

『私は、麗空お嬢様に従える、執事です。お嬢様に敬語を使われますと、私の地位が立ちませんので・・・。』

『本当にいいの?』

『はい。かまいません。』

『わかったわ。あ、それからあなたのこと私はなんと呼べばいいの?』

『私のことは、西野とお呼びください。』