病院に入った。
近くでみると、顔が小さくて、目はパッチリのした二重で、まつ毛が長くて、髪と目の色素が薄くて、
やっぱり、目の色は紺で。ハーフみたいだった。
女にこれほど目を置くことはなかったが、その女をみたとき、守ってやりたい。って思った。
それから、兄貴の部屋に行った。
――コンコン…
「千彰だけど」
「どーぞー。」
ガチャっと、扉を開け中に入る。
「遅かったな、女の子見てたのか?おい。」
「見てねーよ。興味ねーし。」
「ふうん。そーなんだー?」
なんなんだ。この兄貴は。ちょっと合ってたけども。
「ほれ」
「なんだよ」
兄貴が一枚の紙を出した。
「この子。見てたんじゃねーの?」
