「にー」
胸がざわざわしてきた。
嫌な予感?
「ねぇ、放して!
私行かないからね!!」
掴まれてる腕をぶんぶん降る。
はーなーれーなーいー!
流石に相手は男だからね。
女の力で勝てるはずがないんだ。
「いーち」
「……」
私、諦めました。
どうなってもかまいません!!(泣
「ゴー!!」
の、合図で男は走り出した。
さっきの胸騒ぎはこれか。
どうなるんだろ……。
ん??違和感。
苦しい?
「……ごほっ!…」
まだ全然走ってないのに。
男は気がついてないのか、走り続ける。
ちなみに、今は階段を登っている。
「……ちょ、…と、ま……て…」
階段ばっかり登ってるから、行き先は屋上だろう。
「……はっ…がはっ…」
酸素が吸えなくなってきた。
