薫side
俺は、2‐S担任の
暁南 薫(アキナ カオル)。
今日は、転校生が来るって聞いていたけどまだ来ていない。
もうHR始まってるんだけど。
「薫さん?話の途中すいません」
さっきまで、俺の話を聞かずに外を見ていたやつが俺を呼んだ。
「悪いとおもうなら、しゃべるなよ。で?何」
「すんません。でー。なんか、中庭の大きな木の下に、鳥と笑ってる女子いるんスけど?見たことないやつだなー」
見たことないやつだなーとか言ってるけど、この学校の女子の顔、全員覚えてんのか?こいつ。
逆にこえーよ。
「はあ?鳥と笑ってる女子??」
窓から見て、そんなやついるわけないだろって思ったけど、マジでいた。
鳥と笑ってる女子。
懐かしい横顔。
「……は?なんで…」
俺の頭は一瞬、思考停止した。
そこには、愛しいあいつがいたから。
