中から一人の女性が現れた。



「葵ちゃん!あなた綺麗になったわねぇ…」



私を上から下まで見て、人懐っこい笑顔で答える。


「こ、こんにちは…」



「そんな緊張しなくていいのよ!さぁ、入った入った!」


スーツケースを玄関に置いて、
そのままリビングに誘導される。


「そこの席に座って待ってて!今お茶入れるから」


「ありがとうございます」


お茶を持ってきてくれた女性は、恐らくここの奥さんだとわかった。




「ほかの荷物はもう届いてあるから、この家を自分の家だと思ってね」




陽気な笑顔で言ってくれる。