席に着いて、一息つくと雅人も座っていた。

あ……………。

また鼓動が早くなる。
胸が破裂しそう…。

声かけてみようかな…。

「戸嶋くん!!!」

すると、戸嶋くんは私の方を見つめてきた。

「やっほー!同じクラスになれたね!!」

爽やな笑顔で返してきた。
私はその時赤面どころじゃないほど、顔を赤くしていたのかもしれない。

「う…うん!!また喋れるね!!!/////」

「どうしたの?顔めっちゃ赤いよ?風邪?」

風邪…うん。恋の病ですよ…笑

「いや、大丈夫!!!心配ありがとう!!!」

「うん…心配だな…本当に?」

そう言って、戸嶋くんは席を立ち私に顔を近づけてきた。

「んー…保健室いく?」

あわー/////逆に行かせてもらいたい…笑

「いいよ!!!本当に大丈夫!!!」

「そっか、無理すんなよー」


はぁ…折角のチャンスだったけどなぁー…まぁいいか笑

戸嶋くんはいつも優しくて、周りのことに目を配って…誰にでも優しいとてもいい人。だから、私のこと好きなのかもって一瞬だけ期待しちゃうんだよ…戸嶋くん…。

「伝わったらどんなに楽か…」

ん?あれ?!まさかまた口に出してしまったのか?!私…汗

「なーんて思ってたり?笑」

声の主は田中くんだった。

「小説の効果使って、間際らしいことしないでよねっ!!!!!!」

「ごめんな笑」

絶対に反省してないし…まぁ田中くんだしな。
この短時間で分かったこと。田中くんはとってもふざけてて、面白い人なんだな…。

「俺は超能力者だからな!!!どや」


あ、あと馬鹿だった。


______掃除______


まじ偶然過ぎて怖いくらい…。
掃除場所が一緒なんて…。

「わー!!!掃除場所一緒だね!!!」

朋美が嬉しいそうに言う。
私も嬉しいけれど、何と言うか…ある意味奇跡だ。
私と朋美と香織ちゃんと田中くんと戸嶋くんが一緒になるなんて…。

「ごめん。そこの雑巾とって。」

そう言われて、雑巾とって声の主に渡すと、少し童顔の男の子がいた。あ、掃除場所が一緒の人だ。

「ねぇ、名前は?」

「俺?俺は谷川秀(たにがわしゅう)。」

童顔であるが、必要以上に喋らない人みたい。まぁ悪い人では無さそうだ。


「よろしくね。谷川くん。」


すると、田中くんが

「そーいえば、中山さん俺の事、田中くんとか言ってるけど、普通に司でいいからね!!!」

わかったと言おうとしたら、その言葉をさいぎるかのように、香織ちゃんが言葉を発した。

「アイツは馬鹿クソでいいんだしっ!!!あ、私も香織でいいからっ!!!」

「馬鹿はお前だろ。そんなのも分かんねーのか、ばーか!!!」

「馬鹿って言った人が馬鹿なんですーっ!!!」

なんて子供みたいな喧嘩をしてるんだ…。
ある意味羨ましいなぁ。

そんな喋ってたら、米倉先生が来て

「無言作業ですよつ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

と怒られてしまった。

怒られても、みんな顔を見合わせて笑ってしまった。その時も戸嶋くんと目が合って恥ずかしくなった。