gardenquartz 小さな楽園

男達はその場から動かない。
俺も今動けば、位置が奴等に分かってしまう。



さぁ。どうする…。



俺はバッグから配られた水の入ったボトルを取り出した。
ボトルにペイント弾の弾にナイフで少し傷をつけて入れた。
水がペイント弾の赤い色になっていった。
それを4回繰り返すと、水は真っ赤な血の色みたいになった。



俺はキャップを締めて。
男達に向けて思い切り投げた。


1人の男が飛んできたペットボトル目掛けてペイント弾を撃った。
やはり改造しているらしく、威力はキャットの改造と同じくらいあった。


バシュッ!!


ペットボトルが弾けた。
真っ赤な水が3人に被った。
3人は真っ赤に染まった。



ピーピー!!



3人の死亡宣告音が辺りに響き渡った。


呆然とする3人。


俺は3人から素早く離れて碧さんが居る方向に走った。


やはり、死亡宣告とペイント弾の液体は連動して鳴るようになっていたんだ。
俺はずっと考えていた。

ペイント弾と死亡宣告音の仕組みを。
確かに、致命傷の場所とも連携はしている筈。
じゃあ、全身にペイント弾を浴びたらどうなるんだろうと…。


キャットから渡されたペイント爆弾が必ずしも致命傷の場所に当たらないかもしれない。
その時はどう判断するのか…。
ペイント弾の赤い液体にも判断対象になるのか?



一か八か賭けをした。




俺の読みが当たった訳だ…。
俺は声を出さずに喜んだ。
そう、単純に当たったことに喜んだ。




ピーピー!!




前方から音が聞こえた。




早く碧さんと合流しなければ。
俺は足を早めた。