碧さんと俺達はステージ横の階段を上りステージ中央のマイクの前に立った。

俺はステージから会場を見下ろした。
物凄い人数の奴等が一斉にこちらを見ている。
正直、予想外の人数だ。コイツら全員を相手に戦うことになる。
俺はゴクリと息を飲んだ。


すると、後ろに立っていたディーンは口を動かさずスッと俺の耳元で囁いた。
『Hey。坊や。惚れた女を守りきってみろ。』


その一言で俺は、一気に冷静になれた。
そして、目線を碧さんに向けた。
マイクの前に立った碧さんは徐に、右手を前に付きだし、中指を立てて言い放った。


『hey! I'm not caught so simply! 』
(ヘイ! 私はそんなに簡単には捕まらないわよ!)


会場中から怒声が一斉に上がった。
キャットとディーンはニヤニヤ笑っている。



これで、俺達は間違いなく、最初に一斉に攻撃される事が決定した。



碧さんが口の端を上げて笑いながらステージを降りていった。
俺達も会場を見下ろしながら、ステージを降りた。



さぁ!!良いぜ!!
やってやろうじゃないか!!