学校は相変わらず、ダラダラしていた。
修利は金髪のまま登校してきた。
俺は呆れて言った。
『また、高澤に目をつけられるぞ。』

修利は親指で外を指差した。
俺は窓から校門を見ると、なんとアルフレッドが高澤に
大声でしかも英語で捲し立てている。

高澤は何を言われているのか分からず、たじろいであるのが、ここからでも手に取るように分かって笑った。

『オヤジが俺が髪を黒くしようとしたら、似合ってるのに何で黒くする?って聞いたから理由を言ったら。結果があれさ。』


『暫くは大人しくなるだろうな高澤も。』




俺達は始業式の間が屋上の何時もの場所に居た。
寝転がって空を見てた。
入道雲が出ていた。
『お前どうするの?』
修利が俺に聞いてきた。

『何が?』
俺は煙草の煙を吐き出しながら答えた。

修利は俺の方に向きを変えて言った。
『将来の事。』

俺はさらりと答えた。
『カメラマンになろうと思ってる。』

『何で?』
修利は聞きたがったので答えた。

『俺は知らない事を知らないままでいたくないし、それを映像に撮して、知らない奴等に伝えたいと思ったから。』


修利はまた向きを変えて仰向けになって言った。

『俺はオヤジとオフクロと一緒に店をやろうと考えてる。』

俺は修利に聞いた。
『どんな店?』

修利は空を見たまま答えた。
『家族が笑顔になれるレストランみたいな店。』


『そうか…。』
俺はそう答えると、空を見た。






空は何も無かったように青く澄み渡っていた。












see you …。