和樹の撃ったたまはマーニーの頬をかすって頬から血が一筋流れた。
間違いない。碧さんから聞いた特徴によく似ている。
しかし、マーニーはもっと幼い感じと聞いていた。
相手はどう見ても、碧さん位の歳の女だし、何か違和感がある。
相手は静かに言った。
『私はマーニーでは無い。マーニーは私のコピーだ。
私の名はマリアだ。お前はTwinsを知っているのか?』
和樹は完全に混乱していた。
マーニーがコピー?
オリジナルがあるって事はアーサーやキャット達もオリジナルがあるのか?
どうなってるんだ?
落ち着け!! 落ち着いて考えろ!!
和樹は頭を整理していた。
マリアと名乗った女が静かに問いかけた。
『大丈夫か?私はアーサーとマーニーを追ってやって来た。何処に居るのか知らないか?』
和樹は溜め息をつきながら、銃を下ろした。
『何でここに来た?Twins達になんの用だ?』
和樹はマリアに問い掛け返した。
マリアはゆっくり自分の言葉を確かめるように答えた。
『Twinsを始末するために来た。知らないか?』
和樹はマリアの目を見た。
アイスブルーで冷たい感じ。マーニーが成長していれば、本当に瓜二つだろう。
『マーニーは死んだ。俺達は今、アーサーを追い込んでいるところだ。』
マリアが驚いた表情を見せて、言った。
『マーニーが死んだのか!始末した奴は無事なのか?』
和樹は答えた。
『死んだよ。死体も残さず吹き飛んだ。』
マリアが悲痛な表情を見せた。
和樹はその表情でアーサー達の仲間では無いことを信じた。
Twinsに人を殺すのに感情は必要ないからだ。
マリアは再び和樹に問いかけた。
『アーサーを追い込んでいると言ったが、まだ、接触はしていないんだな?』
和樹は頷きながら答えた。
『俺が逃がさないようにトラップを仕掛けていて、仲間がアーサーとけりをつける手筈になっている。』
それを聞いたマリアは焦って和樹に言った。
『それは不味い!悪いが、そこへ案内して欲しい!相手が死んでしまう前に!』
俺とマリアは碧さんの所に走って戻った。
オリジナルのマリアは本当にマーニーに似ていた。



