碧木は和樹の名前を呼びながら、起こした。
『和樹。和樹。起きて、お願いよ。何かが起こってる。お願い起きて。』


和樹は暗闇の中に居た。
声の主は分かっている。でも、体が動かない。
暗闇の中を出口を探している自分がいる。

『カズキ！目を開けて！』


その声に和樹は目を開けた…。
眩しい…。
視界いっぱいに碧さんの顔があった。
和樹は何度も瞬きをした。
体がダルい…。
俺は何をしてたんだ？


アァ…。ゲームの最中で碧さんを見失い、森の中を探し回ったんだった…。
そして、碧さんを見つけたんだっけ…。


いきなり和樹は起き上がり、碧木に言った。
『俺はどれ位寝てたんだ？！』
碧木は冷静に答えた。

『２時間位かな…。今さっき大きな爆発音がしたの。』

俺は身仕度をしながら碧さんに言った。
『分かった。そこに行こう！』


まだ、だるさが残るが、嫌な予感がしていた。



俺と碧さんは爆発音がした方向に向かって走った…。