『あ〜、腹いっぱい!ごちそうさまでした』

俺は、弁当を全部食った。
お世辞でもなんでもなく、ただ本当に美味かったから。





「先生、またお弁当作ってくるから一緒に食べてくれる?」


また作ってきてくれるのか?




俺は、教師ということを忘れてちゃっかりリクエストをした。
『仕方ねえ〜な〜、今度は唐揚げ入れろよ!』




「うん!」


水川は、本当に可愛い。







時計を見ると、かなりの時間が経っていた。
仕事に戻らないと‥

『じゃ、仕事残ってるから戻るな!弁当ありがとな』




「先生!…また連絡するね!ありがとう。」



俺は、水川に背を向けて右手だけをあげた。





振り向けるわけがない。



俺の顔は幸せいっぱいで、きっとニヤけて真っ赤になっているから…