式も終わり、俺は芽依を待った。




約束なんてしていない。

けど、芽依は必ず保健室にくると思った。




だから、俺は芽依を待つ。






──ガラガラ……

静かにドアが開き、俺は目をむけた。





『いらっしゃい。』



いつものように俺は迎え入れた。






「先生…大好き〜!」

泣き虫だな……(笑)


芽依は泣きながら俺の胸に飛び込んできた。



そんな芽依の頭をいつものように撫でた。


ここで芽依と過ごすのも本当に最後だな…




ここで始まって、ここからまた始まる。


俺と芽依の未来…




『芽依、卒業おめでとう!これから、俺だけの芽依になってほしい。一生芽依と過ごしたい。おじいちゃん、おばあちゃんになっても隣で笑っていたい。俺と結婚してください。』

俺は、芽依に頭を下げた。





頭の上からすすり泣く声が聞こえてくる。



芽依……



「先生…愛しています。よろしくお願いします。」



芽依も頭を下げてきた。




俺、世界一幸せな男だな。