子どもたちも大きくなり成人し家には俺と花だけとなった



家のあちこちにはいろいろな思い出がたくさんある


子どもの落書き、子ども部屋の壁にある無数の横線‥


それらをみると子どもたちはもう子どもではないんだと嬉しい気持ちもあるが少し寂しくなった



『なにしてるの?』



振り返ると花が笑顔で見ていた



もう年をとって、シワがあちこちに出来て手なんかもうシワシワになってしまった‥
時は随分と流れていろいろと変わってしまった


だが花のあの笑顔だけは何歳たっても変わらない


「いいや、何でもないよ‥」


俺も少し笑顔でこたえた