海斗の言葉にしるふが小さく笑う

「なんか悔しいなー。海斗ばっか大人でさ、私は貰ってばっかり」

どうやれば海斗と対等になれるかな

「何度も言ってるだろう、しるふはそのままでいいって」

変わらず、真っ白のままでいてくれればいい

そんなこと…、と思うようなことを気にかけて、傷ついて、泣いて

小さなことに喜んで、笑っていてくれればそれでいい

「そう簡単に割り切れる物じゃないよ」

もっと自信を持ちたい

医者としても一人の人間としても

もっともっと胸を張って海斗の隣に居れるように

頑張ろう

ふっと息をつきながら、海斗のぬくもりを感じながら強く思う

息を抜きつつ頑張ることは大変だ

でも、自分を追い込むのはいいことじゃないし、海斗がうれしい顔をしない

だからもっと自分を許せるようになろうと思う

自分を認めること、それは大変だけど認めて許せた瞬間、すごく楽になる

そうすると変な力が抜けて笑えるようになる

もっと自分を愛していこうって思う

海斗が大切にしてくれている自分を