「……」

頑張っているも何も、日々しるふ狙いでやってくる輩を退けているのは、他ならぬ自分だ

それもすでに2年以上

でも、こうして言いたいことを言えるようになったのはいいことなのかもしれない

やっと手に入れた自然体の彼女をこれからも絶やさずにいたいと思う

遠回りだったのかもしれない

もっとスマートで短距離な道もあったのかもしれない

それでもこうしてしるふが笑っていてくれるのなら、どんなに遠回りしてもいいと思う

きっとその分だけ分かり合えているはずだから

愛する気持ちは深く、大切なものになっているはずだから

「いいよ。何も知らなくて」

しるふは、そのままでいてくれれば

そっとつぶやかれた言葉に、しるふがゆっくりと微笑んだ











新入社員歓迎会 完