あの時とこれからの日常

「出来たー」

どーん、と大きな皿をテーブルの中央に置く

築30年を誇るしるふのアパート

二階の端の部屋にともる小さな明かり

約一か月ぶりに海斗の姿もある

二人で準備した料理は、もくもくとおいしそうな香りとともに湯気をたてている

最後に海斗が二人分の箸を持ってきてくれて準備完了

定位置に座って二人で食卓を囲む

ああ、やっぱり一人より二人の方がいいな

そう純粋に思えたのは、ちゃんと海斗のことが好きだって

海斗が想っていてくれるって気が付いたから

何気ない時間が、離れていた分愛おしく感じる

海斗の出張をいれればこうしてゆっくりご飯を食べるのは2か月ぶりくらいだ

そりゃ懐かしく感じるわけだよ

当たり前なんてどこにもない

忘れかけていた想いをゆっくりとかみしめる

自分らしく、ありのままで笑っていれば、きっともっと近くに感じられる