あの時とこれからの日常

「海斗は、いいの?それで」

意外とあっさりと別れるなんて言ってくれるじゃない

「そうしたいんだろう」

出たよ。海斗の不干渉

来るもの拒み、去る者追わず

「海斗にとってさ、私って何?引き留めておきたいとも思わない女なの?」

だったら別れてやるわよ

しばしの沈黙の後、はあ、と海斗の大きなため息が響く

すっと立ち上がった海斗は、

「今日は帰る。少し頭冷やした方がいいだろう。お互いに」

すれ違いざまにそうつぶやいて、背後から聞こえたのは少々古くなったドアの閉まる音

「……っ」

ペタンと床に座り込み、唇をかむ

流れる涙は、哀しさからか悔しさからか

もうわけがわからない

久々に一人になった部屋は、狭いはずなのに

なぜかとても広く、心細く感じた