あの時とこれからの日常

「ねえ、海斗。久々に全員分の料理作るから手伝ってよ」

「俺が?祈たちに手伝わせればいいだろう。これでも一人暮らししてるんだから」

「そう言わないの。久々に海斗の手料理が食べたいだろうなって言う私の思いやりなんだから」

「思いやりって言うのは口に出さずして有難味があるってもんだぞ」

「もうつべこべ言わないで手伝ってよ。そのために海斗を置いて買い物行ったんだから」

体力温存してるでしょ?

「本当そういうところかわいげのない」

少しうんざりとそういいながら海斗は立ち上がる

とか言いながらしるふと並んで料理の下準備を開始する

もう20年以上黒崎家では変わらない風景だ

「でもさ、娘たちに心配されるって私もまだ捨てたもんじゃないかな」

「お前、ホント無自覚極まりない。どうしてそういうところは成長しないんだろうな」

「大丈夫。縁さんのことなんとも思ってないから」

心配しなくても大丈夫だよ、海斗君

「ばか。誰がそんな話をした」