あの時とこれからの日常

「どうした」

「どうした、じゃないよ!!母さんだよ?父さんの最愛の母さんが他の男と歩いてたんだよ?」

「最愛なんてどこから出てくるんだ」

「突っ込むとこそこじゃない!!!もう!!話を逸らさないで!!」

つま先立ちをして海斗との距離を精一杯詰めてくる朝灯

「そうだよ!!一大事だよ!!黒崎家崩壊の危機かもしれないんだよ!?」

こういう時なぜか団結する姉妹である

「あのな、一応こっちは半世紀位生きてるんだ。祈や朝灯が知らない知り合いがいたって不思議じゃないだろう?」

「じゃあ、私たちが知らない父さんの女の知り合い教えてよ。街中であって並んで歩くくらいの」

一歩も引かいない朝灯と祈に、仕方ないな、と息をついてから

「かなり前からアメリカにいる同期だろ、大学の時の知り合い一人、あとドイツで知り合った奴……」

……、意外といないもんだ

そんなに人脈が狭いわけではないと思うのだが

「ほらー。私たち結構父さんの女事情わかってるもんね」

「だからってしるふにも当てはまるとは限らないだろう」

「当てはまるの!!それより、最近母さん変じゃなかった?」

無茶苦茶な結論を導くところしるふそっくりだ