あの時とこれからの日常

「いつまでもそうしてると襲うぞ」

IHのボタンを押しながら一向に離れようとしないしるふに言う

「それは困るかな。おなかすいたし、出来立て食べたいし」

くすくす笑う振動が伝わってくる

着替えてくるね

そういってリビングを後にするしるふを見送ってからテーブルに皿を並べる


たとえ、今まで以上に困難な状況になったとしても

決してその手を離したくないと望んだのは自分だから

だからしゃんと前を向いて歩いていこうと思う

一つずつ乗り越えていこうと思う