あの時とこれからの日常

取り残されたしるふは

「ああ!!海斗まだ言う?ホントその厭味ったらしい性格どうにかした方がいいよ!!」

と言いながら海斗の背を追っていく

そんな二人を眺めて莉彩がもらすのは、盛大なため息

「やっぱりあの二人はこうじゃなくちゃねー」

頭上からの声にふと顔を上げると

「医局長」

見てたんですか

「久々のやりとりだもの。じっくり見学させてもらったわ」

ほほほ、と微笑みながら嬉しそうな神宮寺に

莉彩も、くすっと笑いかける

「そうですね」

あの二人は、ああでなくちゃ

たとえ、黒崎病院副院長夫人としての肩書を得ようとも

今まで以上に医療界の闇に触れようとも

ずっと、ずっとああやって笑っていてもらわなくては