「ちょっと、なに固まってんのよ」
莉彩の言葉に伸びの格好で停止するしるふに、莉彩が面白くなさそうな声をかける
「いや、だって。…そうか、そうだよね。副院長夫人か」
今、たった今知った、という顔でしるふが一人うなずく
「あんた、大丈夫?そんなんでやっていけるの?」
半年で離婚とかやめてよね
「いやー、海斗が有名人なのはもう全く驚かないんだけど、自分の立場が変わるのはちょっと驚きで」
ははは、と苦笑交じりに小首をかしげる
その実感がないのも、海斗の鉄壁の守りのおかげなのかもしれない
「まあ、ねえ、病院の電話がほとんど黒崎先生の婚約発表に関する問い合わせって中で、だーれもしるふのこと知らないんだもん。さすがよねー」
一人くらい、あの人ですか?って聞いてくる人がいてもいいと思う
黒崎病院に来れば、嫌でも肩を並べて歩く二人を目撃できるのだから
それともあれか
海斗の「一般女性です」って一言で、
彼らの目が黒崎病院以外のところに向いているのか
そこまで予測してあの記者会見を開いたのなら
海斗は相当場馴れしているんだろう
というか、海斗の掌の上で転がされる彼らもどうかと思うけども
莉彩の言葉に伸びの格好で停止するしるふに、莉彩が面白くなさそうな声をかける
「いや、だって。…そうか、そうだよね。副院長夫人か」
今、たった今知った、という顔でしるふが一人うなずく
「あんた、大丈夫?そんなんでやっていけるの?」
半年で離婚とかやめてよね
「いやー、海斗が有名人なのはもう全く驚かないんだけど、自分の立場が変わるのはちょっと驚きで」
ははは、と苦笑交じりに小首をかしげる
その実感がないのも、海斗の鉄壁の守りのおかげなのかもしれない
「まあ、ねえ、病院の電話がほとんど黒崎先生の婚約発表に関する問い合わせって中で、だーれもしるふのこと知らないんだもん。さすがよねー」
一人くらい、あの人ですか?って聞いてくる人がいてもいいと思う
黒崎病院に来れば、嫌でも肩を並べて歩く二人を目撃できるのだから
それともあれか
海斗の「一般女性です」って一言で、
彼らの目が黒崎病院以外のところに向いているのか
そこまで予測してあの記者会見を開いたのなら
海斗は相当場馴れしているんだろう
というか、海斗の掌の上で転がされる彼らもどうかと思うけども

