新聞を受け取らずに椅子に腰かける海斗

「ご名答」

さすがね

そう言ってしるふも椅子に座り、朝食を頂く

久々の二人での朝食は、1年前と変わらぬ味だった




「立花先生ー」

おはよーございますー

ロッカールームで着替えていると元気よく園田夏美が登場した

「おはよう、園ちゃん」

「新聞見ましたよ。すごいですね、黒崎先生」

白衣に着替える園田に向けるのは苦笑だ

「私も黒崎病院のすごさを痛感した」

ついでに海斗が育ってきた環境も

「でもでも、お相手はどんな方ですか?っていう記者の質問に、一般女性ですって顔色一つ変えず答えた黒崎先生は、やっぱり黒崎先生ですー」

鉄壁の守りですねー

うらやましですよ、立花先生

園田の言わんことがわかるから、しるふは少し恥ずかしそうに

けれど嬉しそうにはにかんだ