「3年ですよ?3年。倦怠期を乗り越えればそろそろ違うものが見えてくる!!」

ここで別れたらまた一からやり直しですよ?

というか、そうなったらいろいろと自分の努力が泡と化して消えてしまう

それは頂けない

この3年、いや、4年

どれほど頑張ったことか

「立花先生は、あれじゃない?黒崎先生が甘いものが苦手だから悩んでるんじゃない?」

背後から笑いを含んだ神宮寺の声がする

「そうですかねー、それで普通の人と付き合えばよかったって発言なります?」

腕組みをして神宮寺を振り返る莉彩の表情はいたってまじめそのもの

「なるかもしれないじゃない?表現の仕方何て人それぞれよ」

「そうだったらいいんですけどねー」

うーんと天井を見上げた莉彩の背後で

海斗は二人の会話に全く耳を貸すことなくキーボードをたたいていた