「あーあ、私も普通の人と付き合えばよかったなー」

ぼそりと天井を見上げながら放たれたつぶやき

「なんて言ってたんですよ、倦怠期ってやつですか、黒崎先生」

しるふの先ほどのつぶやきに少々危ないものを感じ取った莉彩は

しるふが一人院内を散歩に出たタイミングを見計らって

医局でパソコンに向かう海斗に詰め寄る

「倦怠期?そんなのいつもだろう」

いつだってあれに振り回される自分に嫌気がさしているのだから

「真面目に話してるんです。3年目ですよね?そろそろ倦怠期の時期だと思うんですけど」

思い当たることありません?

「それより、今3番ベッドにいる常盤さん、そろそろ一般病棟に移そうと思うから、よろしく」

「オッケーです。わかりました、って、それは今どうでもいいんですよ!!」

相変わらずテンポのわからない海斗だ