あの時とこれからの日常

そのまま試合はどっこいどっこい

いわゆるシーソーゲームで進み、問題の後半戦

総合的に体力のある小児科が少しずつボールを手にする時間が長くなってきた

最初はERが追われる側だったのに、徐々に追う側にシフトし始める

シュート決定率は高いのだが、ガードが弱い

5人全員がポジションに着く前に小児科の選手たちがゴールを決めてしまうのだ

といってもこれ以上若いのを業務から取るわけにはいかないし、

それに簡単に勝てては面白くもなんともない

軽やかな動きでパスカットをしつつ、海斗はふと思う

商品の食堂半年半額券

あれにもまったく魅力は感じない

でも、あの瞳に頼まれたら優勝しないわけにはいかない

あれでスイーツ食べるんだー

だから、優勝、よろしくね?

なんて笑顔を向けてくるしるふがよみがえる

あれに勝てたことのない自分に、少し苛立ちを覚えてボールを放つ

それでも点数が入るのだから、自分の運動神経もばかに出来ない

10-12

残り時間は、10秒