鬼ー

日本の妖怪

民謡や郷土信仰に出てくる悪いもの、恐ろしいもの、強いものを象徴する

ウィ〇ペディア抜粋



くるくるとパソコンの画面に表示されたそのページを意味もなく上下させる

と、

「なにやってんだ、立花」

突然背後からかけられた声

今、一番聞きたくない、聞いてはいけない声に、ガタン、と椅子を派手に鳴らしながら立ちあがる

「なんでもないです!!決して業務に関係のないことを調べたりなんてしてませんでした!!」

「お前は小学生か」

水の入ったバケツを持って廊下に立たせてやろうか

持っていたカルテでこんこんと少し低い位置にあるしるふの頭を軽く叩く

だって、黒崎先生が鬼なんですもん

そっと心の中だけでつぶやいた言葉は、

たぶん細められた漆黒の瞳から察するに、きちんと伝わっていたようだ

「抜き打ちテスト、してやろうか」

放たれた言葉に、

やっぱり、絶対、鬼…!!!

と今度こそ心の中だけで叫んだ