「そういうこと」

少しあきれ顔になったような気がしたけれど、気づかなかったことにしておこう

「そういうことです」

申し訳ないです

きっと海斗は、そうやって女の子に囲まれるのがあまり好きじゃないんだろうな、と

なんとなくわかるから海斗の目を直視できない

「悪いな、園田」

却下

「…ですよねー」

そんなことしてる暇、ないですよねー

「そう。忙しい上になぜ自ら姫君の地雷を踏まなければならないのか、わからない」

「了解でーす…え?」

ああ、同期に怒られるなー

でも、一応誘ったもんなー

なんて落ち込んでいると横を通り抜ける間際に海斗が言い残していく

…姫君?

…地雷?

お?

ふと誰もいない医局で白い天井を見上げた