やってきました、試練当日
海斗の車で隣町のしるふの実家に向かう
助手席で難しい顔をするしるふとは対照的に、
彼女の家族に会うというのに海斗はいつもと変わらずひょうひょうとハンドルを操っている
そこら辺が彼らしいというかなんというか
国道から一本外れた住宅街にあるしるふの実家
実家と呼んでいるけれど、ようは兄が住む家、というだけでそこで過ごした記憶はあまりない
でも、それでも帰れば兄や兄の嫁や愛娘に逢える場所だ
姉たちだってしるふが帰ってくると聞くと毎回顔を出す
邪魔にならないように車を止めて、ほぼ同時に車外に出る
ピ、と小さい音の後にガチャとロックの音が響く
ドアに続く階段の前ではあー、と息をついて気合を入れたのはもちろんしるふ
背後でその様子を海斗が静かに眺めているから、いや、普通構造が逆なんじゃないかな、と思わずにはいられない
「心の準備、出来た?海斗」
くるっと振り向くといつもと変わらない漆黒の瞳が見下ろしてくる
「まあ、たぶん」
そもそもどう準備するかわかっていないだろう、という突っ込みは今はしないでおこう
海斗の車で隣町のしるふの実家に向かう
助手席で難しい顔をするしるふとは対照的に、
彼女の家族に会うというのに海斗はいつもと変わらずひょうひょうとハンドルを操っている
そこら辺が彼らしいというかなんというか
国道から一本外れた住宅街にあるしるふの実家
実家と呼んでいるけれど、ようは兄が住む家、というだけでそこで過ごした記憶はあまりない
でも、それでも帰れば兄や兄の嫁や愛娘に逢える場所だ
姉たちだってしるふが帰ってくると聞くと毎回顔を出す
邪魔にならないように車を止めて、ほぼ同時に車外に出る
ピ、と小さい音の後にガチャとロックの音が響く
ドアに続く階段の前ではあー、と息をついて気合を入れたのはもちろんしるふ
背後でその様子を海斗が静かに眺めているから、いや、普通構造が逆なんじゃないかな、と思わずにはいられない
「心の準備、出来た?海斗」
くるっと振り向くといつもと変わらない漆黒の瞳が見下ろしてくる
「まあ、たぶん」
そもそもどう準備するかわかっていないだろう、という突っ込みは今はしないでおこう

